太陽電池を利用して、太陽のエネルギーを直接的に電力に変換する発電方式です。
一般住宅にも設置可能で、官民一体となって推進されてきたため、近年は太陽電池パネルを搭載している一般住宅も増えてきています。
なお、太陽電池パネルの別名がソーラーパネルであるため、太陽光発電は「ソーラー発電」とも呼ばれますが、当ページでは分かりやすく「太陽光発電」の表記で統一しています。
発電の仕組み
※イラスト出典:四国電力(イラスト削除済み)
太陽電池を並べて作られた太陽電池パネル(ソーラーパネル)を用いて、太陽光のエネルギーを電力に変換するという仕組みです。太陽電池パネルは設置場所の面積に応じて複数枚設置することが一般的で、一般家庭にも設置導入が可能です。
風力発電や水力発電と同じく、再生可能エネルギーを使っての発電ですので、とても環境に良いと言えます。
毎日の電気料金を節電できることや、発電した電力を電力会社に買い取ってもらえる(売電)のも大きなメリットです。普及を進めるため、国と地方自治体による補助金制度も存在します。
主な設備
設備 | 解説 |
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太陽電池パネル | 太陽電池を複数枚並べて接続したパネル状のものです。「モジュール」や「ソーラーパネル」と呼ばれることもあります。 |
パワーコンディショナー | 太陽電池パネルから生み出した電力は直流電力ですが、それを住宅で使える交流電力に変換するための装置です。「インバータ」と呼ばれることもあります。 |
分電盤 | 住宅内にある各コンセントに電力を送るための装置です。 |
蓄電池 | 太陽光発電による電力やコンセントから得た電力を蓄えるための装置です。オプションという形で太陽光発電システムとパッケージ化されていることがあります。 |
エネルギーモニタ | メーカーによって名称が異なりますが、太陽光発電システムによる発電量や売電量などを確認するためのモニタです。 |
使用する燃料
太陽光という自然に存在するエネルギーを使用しますので、燃料は不要です。
太陽光発電の種類
種類 | 解説 |
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規模による分類 | |
家庭用 | 一般住宅に使用する規模の小さなものです。「家庭用太陽光発電システム」と表記されることが多いです。 |
産業用(公共用) | 工場やオフィスビルや遊休地などに設置する規模の大きなものです。出力が1メガワットを超える超大規模なものは「メガソーラー」と言われます。 |
太陽電池の素材による分類 | |
シリコン系 | 太陽電池にシリコンを用いるタイプのものです。「結晶シリコン型」と「アモルファスシリコン型」に分けることができ、どちらも更に細かく複数の種類に分類されています。最も広く使われています。 |
化合物系 | ガリウムやカドミウムや銅などを用いるタイプのものです。用いる原材料によって細かく種類が分けられていますが、量産化されている「CIS系太陽電池」が代表的存在です。 |
有機系 | 有機化合物を用いるタイプのものです。まだ実用化されていない開発中のものとなりますが、大幅な低コスト化が見込めるため、期待がかけられています。 |
メリット
最大のメリットはなんといっても自宅で電気を作ることができることです。電力需要時間の電力削減に効果があり、エコにも大きな貢献をします。
また、余った分の電力は電力会社に売ることができます。蓄電式のものであれば蓄電も可能です。
- 家庭用でも産業用でも売電が可能
- 電気料金の支出を大幅にカットできる
- 電力需要時間の電力削減に効果がある
- 停電時の非常用電源としても活躍できる
- 温室効果ガス(二酸化炭素)を排出しない
- 国や地方自治体から補助金をもらうことができる
- 使用されている部品や機器などのリサイクルが可能
- 石油燃料を使わないため有害な廃棄物などが発生しない
- 設置導入に必要な条件が少なく、設置可能な面積・場所が多い
- 動く機械のような設備ではないため、故障率が低く、メンテナンスも簡単
- メガソーラーの場合は、これまで使われていなかった遊休地を有効活用できる
- 補助金対象になるための条件として、メーカーの保証(各メーカーにより異なる)が付いている
- オプションとして、自然災害時の保証・停電時の保証・保証期間の延長など、充実したサービスがある
デメリット・課題・問題点
色々と大きなメリットが多いのですが、もちろんデメリットが全くないという訳ではありません。
最大のデメリットは設置導入にかかる費用です。小規模のものでも数十万円、一般的な規模のものになると百万円~数百万円の費用が必要となります。
更に事業用のメガソーラークラスになると、数千万~億単位の費用がかかります。
- 設置導入にかかるコストが高い
- 屋根や壁に負荷(重さ)がかかる
- 太陽が出ていない夜間の発電は不可能
- 天候によって発電できる電力量に大きな差が出る
- 蓄電池がついていない場合、蓄電することはできない
- 申し込みから実際に設置されるまで、ある程度時間がかかる
- 商品によっては一戸建て・持ち家でないと設置導入できない
- 量産化されているとは言っても、まだ太陽電池パネルは高価
- メガソーラーの場合は、建設先の雇用増加や経済効果をあまり見込めない
- 100%の投資回収を保証していない。100%の回収を見込む場合、最短でも10年期間は運用する必要がある
推進派と反対派
先にご紹介したメリット・デメリットにもある通り、やはり再生可能エネルギーであることから推進するという意見が多い一方、自然を破壊してまで大量のパネルを設置する必要はないとの反対意見もよく見受けられます。
どちらも一理あるのですが、他にも多くの方から、様々な視点で太陽光発電についての意見を語っていただきました。
賛成意見
家庭用も産業要ももっと推進してほしい
私は太陽光発電をもっと推進すべきだと思っています。それは太陽光が最も身近な再生可能エネルギーだからです。そして、再生可能エネルギーを使うシステムとして最も簡単に設置できるのが太陽光パネルだと思います。
今は自宅の屋根に太陽光パネルを設置して発電している家もたくさんあります。各家庭で取り組める発電方法です。しかも、二酸化炭素を排出しませんし、環境にとても優しい発電方法です。
原子力発電・火力発電などは設備費が相当高くつきます。同じ再生可能エネルギーの水力発電・地熱発電もその設備を考えると、自宅でというわけにはいきません。
だから、一軒・一か所の発電量は少なくても、数多くのところで設置が可能な太陽光発電は日本のエネルギー問題を解決するためにかなり有効な方法だと思います。
太陽が地球と今の距離関係にあるから緑が生まれ、生物が地球に存在します。ですので、太陽のエネルギーで生活できるような条件はもとから整っているのです。
小型の物をあちらこちらに
太陽光発電は効率面ではまだまだ発展途上ではあり、コスト面でも優れている発電方式とは言い難いとされていて、住宅で使用するにも蓄電施設が必要であったりしますが、クリーンなエネルギーという観点では非常にハイレベルなものがあります。
工場などを賄うような大規模の発電所というスタイルをとることは、なかなか難しいかもしれないですが、住宅一軒の消費電力の70%は太陽光で賄うことができるということは大きいです。
また、原子力発電や水力発電などと比べ、小型のものを複数個設置できることも太陽光発電の強みだと思います。駅のホームやスーパーの屋根などに太陽光発電のパネルを設置している例がありますが、あれを他の発電方式に置き換えるのはかなり難しいことでしょう。
また、個別に発電できるという強みは、災害時の停電にも強いということが挙げられます。東日本大震災の際のような大規模停電も、太陽光発電と蓄電設備があれば停電の影響はかなり小さかったと思います。
クリーンさと設置の容易さなどで、太陽光発電の普及にはとても賛成です。
実際に導入してみて、メリットしか感じない
実際に我が家は太陽光発電を導入していますが、今のところメリットしかありません。
まず、一般的に心配される導入費用ですが、それなりにまとまった金額とはなりますが、設置前に業者さんがシュミレーションをしてくださり、何年で元を取るかも明確にわかります。実際にシュミレーションで出た一か月の売電金額と大差はありませんでした。
導入費用を分割で払った場合の金額よりも売電価格の方が上回るので、最初にまとまった金額を用意できなくても、ローンを組んでいるという感覚すらなくなってしまう程です。
冬場のエアコンを使用する頻度が高い時は、買電が売電金額を上回ってしまうこともありますが、その他の時期では利益が圧倒的に多いです。長期間の総合評価が必要ですが、保証もそれなりに長期についてくるので、さほど問題はないと思っています。
また、オール電化による太陽光発電は、電気代のみでガス代はかからないのでさらにお得です。光熱費は家計の中でも大きな割合を占めるものなので、前向きに検討されるべきエネルギーだと思います。
設置できるのであればするべきだと思います
現在、自宅で太陽光発電システムを導入しています。導入は主人の独断で決めたので、最初はどうなんだろうかと思っていましたが、実際使用してみると様々なメリットを感じたので、太陽光発電は積極的に導入してほしいと思います。
太陽光発電がいいと思った理由としては、まず経済的な面では月2万円ほどの副収入ができることです。最初に太陽光発電を設置するのにある程度の費用がかかっているので、元を取るためには数年はかかるとは思いますが、その後は売電で確実に副収入を得られるのでメリットが大きいです。
また、水力発電や風力発電などの他の自然エネルギーによる発電と比較して、発電量が大きくなることが期待できるので、状況によっては日中は太陽光発電のみで自宅の電力を賄うことも可能です。
さらに、自然災害などで電力を供給している発電所の操業が停止されても、日中はもちろん、夜中でも蓄電池を設置していれば電力の使用が可能になります。
このように、様々なことを考慮しても、太陽光発電の導入は賛成できるものだと思っています。
地球のためを思うなら太陽光発電
太陽光発電ですが、エコ的な面で大賛成です。まず、世界全体で石油や石炭などの化石燃料や、車などによる二酸化炭素の排出が原因による温暖化が叫ばれています。それによって、異常気象や砂漠化が起きていて、地球が滅亡するという科学者の意見まであります。
太陽光発電に関して言えば、二酸化炭素を排出しないため、地球全体に対してとてもエコです。さらに石油や石炭などの燃料を使用しないため、有害物などの物質が発生しないというメリットまであります。
個人宅に導入すれば、電気代も節約できて、余った電気は売ることが出来ます。すなわち、太陽光発電がこれからどんどん普及すれば空気もクリーンになって、人間にとってもメリットがあります。
地球が滅亡することもなくなって、自然や全ての生物にとってもエコだと言えるでしょう。企業が太陽光発電を積極的に導入すれば、それだけ二酸化炭素が排出されることが減って、エコが浸透するスピードが早まるのは確実です。
使っていない土地を活用できる
近年の日本の気候の面からも、太陽光発電に賛成します。昨今の日本では温暖化の影響もあって、夏はもちろんのことですが、冬でも暖冬だといわれることもよくニュース等で目にします。
特に毎年のように夏になると話題になるのは「今日はとても暑い一日で、どこどこで40度を超える気温だったそうです」とか「どこどこでは2週間連続の真夏日です」などの記事です。
これらは地球の温暖化も当然影響しているので、もちろんいいことではないのですが、逆に言い換えれば、それだけ太陽光の力をより利用できるということだとも言えるのではないでしょうか。特に日射時間の長いところでこの太陽光発電を利用すれば、毎年かなりの電気が発電できるのではないかと思われます。
また、太陽光発電の便利なところは、耕作放棄地などの今は利用していない土地の有効的に活用できる点にもあると思います。それに、各家庭の屋根にも太陽光パネルを付ければ、その家で使う電気を自家発電で賄えます。
これからの日本に欠かせない発電方法
経済的にも環境問題的にも、太陽光発電ほど優れた発電方法はないと思っています。
太陽光発電における最大のメリットは、エネルギー源となる太陽エネルギーが無尽蔵で、かつクリーンだということです。発電時に二酸化炭素も硫黄酸化物も発生させませんので、大気汚染の心配もありません。
また、小規模でかつ分散して設置することによって、家庭でもオフィスでも利用が可能であること。そして、発電する時に廃棄物や排水、排気が発生しないため、海洋汚染も発生しません。
しかも、太陽光が最も照りつける昼間こそ、電力の需要もピークになるため、出力ピークと需要ピークが重なって、消費電力を削減できる可能性があります。
さらに、設置したい場所に気軽に設置できるため、災害時の非常用電源にもなります。太陽光発電は、再生可能エネルギーとしては最もバランスの取れたエネルギーだと思います。
ただひとつ欠点があるとすれば、それは日照不足による発電能力の低下ですが、これも蓄電池に溜めておけば解決できる問題だと思っています。今後の日本にとって、最も頼れる発電方になるのではと期待しています。
クリーンなエネルギーにシフトすべき
原子力発電が核廃棄物を排出する技術であることは広く知られていると思います。一度事故が起きると大変大きな被害を社会に与えることも福島第一原発で経験済みです。一方で、太陽光発電は地球外から降り注ぐエネルギーを変換する訳ですから、廃棄物も発生せず、大変クリーンな発電方法であると言えます。
問題は、初期の設置に大変な費用を要することかと思いますが、それは原発や地熱発電・水力発電などといった他の方法でも同様ですので、それほど大きなデメリットとは思えません。
太陽電池パネルのエネルギー変換効率は、入射した太陽エネルギーの十数パーセントとなっています。こちらもまだまだ効率改善の余地があり、未来へ向かって進歩発展の余地が大いに期待できます。設置スペースも心配するほど広大な面積は必要としないようです。
いずれ石油を始めとした化石燃料は枯渇してしまうと言われています。ですので、太陽光発電へのシフトに官民一体となって努力すべきであると思います。
日照時間の長いところに集中的に設置してみては?
ひとつの提案なのですが、国内で年間の日照時間が長い場所を測定して順位をつけておきます。そして、その順位の高い10位までぐらいの場所に、比較的規模の大きな太陽光発電所を作るというのはいかがでしょうか。
本当なら砂漠地帯の様に、いつも日が照っていて、年間の降水確率の低いところに建設した方が効率的だと思いますが、日本国内ではそういう場所はありません。ですので、一箇所に集中して作るよりは拡散して都市部などで発電させられる様な仕組みを作った方が効率的だと思います。
自然を相手にして得るエネルギーをは安定していないので、電気の基本である安定供給は難しいのかもしれません。それでもエコなエネルギーを推進していくためには、国を挙げて取り組んでいく必要があると思います。
中立的な意見
まだまだコストが高い
メガソーラーは、太陽光とある程度の面積があれば発電できるので、将来にわたって継続的に発電できる数少ない方法だと思います。しかし、建設するコストが非常に高いことと、設置するのに広い面積の確保が必要で、日本の環境ではなかなか実施が難しい発電方式だとも思います。
そこを解決するには、やはり規模の拡大による太陽光パネル自体のコストダウンと、普通の平地以外への設置が重要です。
例えばビルの壁を太陽光パネル化することを義務化すれば、建設時には多少コスト増にはなりますが、パネル1枚が安くなると思うので補助金を出すのと合わせることによって、大きな負担にならず設置が進むのではないでしょうか。
また、日本であれば広大な領海がありますので、そこに浮きプラットフォームで太陽光パネルを設置すれば広い面積が確保できます。
送電にはケーブル等を使えば本土のすぐ近くで発電することができると思いますので、初期の建設コストには目をつぶり、あくまで両案効果によるコストダウンを狙って設置拡大していけば、大賛成できる発電方式になると思います。
電力の安定供給がカギ
安全に電力を安定して供給できるのであれば、太陽光発電に賛成です。
電気は日常生活に欠かせません。以前は原子力発電がメインでしたが、最近は安全面から原子力以外の発電に関心が集まり、特に自然エネルギーを利用した発電に政府や自治体も力を入れるようになったと感じています。
車を走らせれば、長らく空き地だった休耕田に、大量のソーラーパネルが設置されている光景を目にします。いったいどれほどの電力が賄えるのかは分かりませんが、どこでも太陽光さえあたる場所なら電力が発電され、しかもクリーンというのはとても素晴らしいと思います。
原子力発電は、発電力は大きいかもしれませんが、使用済み核燃料という、処分が未だにできないゴミを発生させます。また、事故の危険も含まれていて安全とはいえません。
けれど太陽光発電ならば、余分なゴミも発生しませんし、危険や事故がおこる可能性も低いです。太陽光発電が主流になるには安定的に電力を供給できるようになるのが絶対条件ですが、その日も近いと確信しています。
補助金がなくなったら…
国が補助金制度をしてくれるのであれば賛成です。太陽光発電は自宅の屋根に取り付けて個人的にも電気を作ることができるので、発電システムの中で一番身近で手を出しやすい発電です。
しかし、補助金がなければ、設置する初期費用が大きくかかるため、なかなか踏み出せません。それなら月々の電気量払った方が安くなるかもと思うからです。
私達は環境に優しくしたいと思いつつも、高額なお金を負担してまで環境問題に取り組むことはなかなかできません。しかし、デメリットが少なく、もしかしたら節約もできるかも…という状況だったら、環境にも優しいし、設置しようかなという考えになると思います。
もし、全ての家や建物にソーラーパネルがついて、日々の家庭の電気が太陽光発電だけで生活できたら一体どれだけの節電になるでしょう。
最近は太陽光発電をつけている家も増えてきました。彼らは殆ど自宅の発電で生活できています。もし補助金制度で安価に取り付けれたら、新たに取り付けようとする人はきっと多いと思います。
メンテナンスや撤去費用を考えると微妙
地球に優しい環境エネルギーとして期待されている太陽光発電について、「はじめは費用がかかりますが、いったん設置すると、自宅で電力を生産できる他、余った電力を販売できて後々お得に感じます」とよく聞きます。
しかし、本当のところはどうでしょうか。例えば一番損傷しやすいソーラーパネルのメーカー保証はおおかた10年ほどで、それからのメンテナンスや修理、装置の交換などは自己負担になっていきます。
太陽光発電の設置費用は平均200万円(補助金含まず)で高額に思われますが、たった10年の保証で終わってしまうのは、あまりにもリスクが高いと思われます。
もともと外に設置する為、損害を受けやすいソーラーパネルですが、屋根の上につけるためパネル本体の重さで屋根を傷めないように軽量で作られていますので、台風の上陸や竜巻の発生が多くなってきている日本には不向きといえます。
また、損害に遭わないとしても、撤去しようとした時の費用ももちろんかかります。運ぶ費用や廃棄する費用でおおかた20万ほどかかりますので、総合的に考えて現状設置は踏みとどまった方が良いと思います。
どれだけ安定して発電できるか
太陽光発電は近年注目され、一般家庭でも割と気軽に導入することが可能となってきました。風力・地熱・太陽光を比較した場合に、土地を一番有効的に活用できるものではないでしょうか。
太陽光発電の大きなメリットはリスクがないということだと思います。これは原発の問題で近年騒がれている社会においては最も優先されうるメリットです。
他にも風力・地熱発電を日本国内で導入しようとした場合には、かなりその範囲が限られてしまいます。一方で太陽光発電では、金銭面さえ支援することが可能であれば、先に述べたように一般家庭の屋根や壁など導入は比較的容易です。
また、導入に際しての手間やコストも低いものであると同時に、その発電量は十分な支えとなるものであると考えられます。
心配されることがあるとすれば、太陽光だけにおけることではありませんが、自然エネルギーである以上供給が不安定であるということです。
それらの点を補うことができれば、太陽光は今の時点では比較的画期的なエネルギー供給の方法であるのではないでしょうか。
反対意見
主力にはなり得ない
太陽光発電を中心と電力供給をするという考えには、電力供給の安定性の面から反対です。太陽光発電は二酸化炭素を排出せずに電力を生み出すことのできる、非常にエコな発電方法です。
魅力的な発電方法ですが、太陽に頼っているため、曇りが続くと発電量が低下してしまいます。特に日本は梅雨など、雨が続く季節もあり、発電量が安定しません。
電気は貯めることができないので、発電量が安定しないということは、常に電気が足りなくなり、使えなくなってしまうかもしれないという不安が付きまとうことになります。そのようなことになれば工場は動かせませんし、電車にすら安心して乗れません。
電力の安定供給は、現代社会において必要不可欠な要素と言えます。確かに太陽光発電は魅力的な手段ではありますが、それを中心に据えた電力供給は、現代社会にそぐわないものです。
太陽光発電は日本の電力供給の少しは担えるかもしれませんが、火力発電などの主力な発電方法の代わりにはなり得ないと思います。ですので、太陽光発電を中心に電力供給をするということには反対です。
コストパフォーマンスが良くない
太陽光発電はCO2排出がなく、光さえあれば発電可能な最高の発電方式だと思いますが、やはりコストが恐ろしく高いというのが問題です。太陽光発電のことを考えるときに真っ先にコストが問題としてあがり、結局クリアできずに火力発電に頼る形にいつもなっていると思います。
しかも、太陽光発電は建設時にかかるコストだけではなく、太陽光パネルが10年程度で寿命を迎えた後の交換コストを考えると、さらにコストがかさんでいきます。
また、建築する場所も問題で、特に日本では平地は貴重なので発電量が十分な平面を確保するのが非常に難しく、それならばと山の斜面に作れば、更なるコスト増を招くという負のスパイラルに陥ります。
日本で大規模な太陽光発電所を作ろうとすれば、海の上に浮きプラットフォームでも浮かべて並べればいいと思いますが、それはそれで潮風での劣化や太陽光パネル表面に付く塩分の徐除去など、メンテナンスが厳しそうです。
いっそのこと宇宙にでも作れば効率的なのですが、やはりコストが壁になります。常にコストが大問題となって、効率的に発電できない問題を抱える発電方式だと思います。
自然を破壊している現状
太陽光発電は都合の良い謳い文句ばかりを表に出していはいますが、その実「元を取る」という観点では非常に怪しいものとなっています。
20年単位で稼働させれば元を取れるような話もありますが、その間にパネルなどの機材に一切の大きなトラブルがなければ、という前提です。パネルを破損させる災害やパネル自体の経年劣化等での故障も視野には入れていないものでしょう。
さらに、かつては空いたスペースに太陽光発電パネルをおいて有効活用を行う発電スタイルだったはずが、今では木々を切り開いて太陽光パネルを設置する本末転倒な行為を行う悪質な業者もいます。
以前、茨城県で起きた水害では、太陽光パネルを設置するために堤防が削られたことで、本来持っていた耐久力を失って、決壊の一因となったと言われてます。
このような、かつての理念を失い、顧客に利益性のない発電パネルを購入させたり、自然を破壊して設置を行うようなビジネスばかりが台頭している太陽光発電は、時代にそぐわないものであり、断固反対します。
割に合わない
私が太陽光発電に反対する理由は、メンテナンス費用がかかる上に、発電効率が悪く、とても割に合う発電方法ではないからです。1kw発電するのに、火力や水力や原子力発電の何倍ものコストがかかります。
その上、天候が悪いと発電する事が出来ません。発電効率の点から考えても、発電の安定性の点から考えても、とても国の基幹電力にはなりえません。それでも頑張れば、日本全体の発電量のうち、2%くらいを太陽光発電で賄えるかもしれませんが、そこまでやるメリットがありません。
確かに太陽光発電は環境に優しいですが、そのメリットとデメリットがつりあっていません。なので、将来、技術革新が起こって、飛躍的に太陽光発電の発電効率が高くならない限り、太陽光発電に力を入れる必要はないでしょう。
環境によいという、ただそれだけのメリットのために、国中が大停電に陥ったり、電気代が2倍になったりしては話になりません。そんな発電方法に力を入れるなら、火力発電の効率化にでも力を入れたほうがよっぽどいいでしょう。
あくまで補助的な発電方法
太陽光発電は各所で急速に普及が進んでいますが、国内の電力を賄えるだけの電力を発電する事は、到底できないと思われます。
何故そう思うのかと言えば、それは太陽光発電は発電効率がとても悪いからです。太陽光発電は光を電力に変える物ですが、この変換効率があまり良くありません。ですから太陽光発電パネルを広く展開しなければならず、無駄にスペースを使う事になってしまうのです。
また、太陽光発電は、光のない所では発電する事が出来ません。なので太陽が出ていない夜間や天気の良くない日には、発電する事が出来ません。これでは安定的に電気を発電する事は出来ないので、国内の電力を太陽光発電だけで供給するのは到底無理です。
太陽光発電は環境に優しいと言われていますが、幾ら環境に優しくても、満足に電気を発電できないのでは意味がありません。
所詮、太陽光発電は、各個に小電力を発電するシステムでしかないと思われます。今後、太陽光発電の発電効率が飛躍的に向上したり、ごくわずかな光でも発電できるようにでもならない限り、太陽光発電の普及は何れ頭打ちになるはずです。
想像以上に環境に優しくない
私は太陽光発電に対して、一貫して否定的な立場です。「元々ある太陽の光を使うから環境に優しい」とか、「電力を売ることができるから儲かる」といった話をよく聞きます。
それらはたしかに一理ありますし、補助金制度などがあることで「お墨付きの安心感」があると思います。しかし、「本当に環境に優しいのか」というもっとも基本的な部分で疑問を感じています。
まずは、太陽光発電の設備を製造するためにどれだけの二酸化炭素が排出されているのかという点です。大量の二酸化炭素を排出して製造された太陽光発電を使用し、化石燃料などからの二酸化炭素の発生を抑制することが本末転倒ではないかと感じています。
次に、不要になった太陽光発電の設備を処分する段階で、環境にどれだけの負荷がかかるのかという点です。パネルの成分の中にカドミウムが含まれているということを、以前目にしたことがありますが、カドミウムとはあのイタイイタイ病の元になったものです。
廃棄されたパネルが山積みされて野ざらしになっていた場合、漏れたカドミウムが地下水などに混ざり私たちの口に入りかねないのではないかと感じています。
どちらも正確なデータがあるわけではありませんが、本末転倒の考え方や危険性がわずかでも含まれているとしたら、今の反対の立場は崩さないと思っています。
パネルの廃棄問題
太陽光発電は地球に優しいというイメージが定着していますが、その実態は極めてお粗末としか言いようがありません。
たしかに太陽光発電は地球に降り注いでいる太陽の光をエネルギーに変えることができます。今まで気付かなかったエネルギーを見つけたという意味では評価できます。
しかし、問題は太陽光発電の太陽光パネルにあるのです。太陽光発電がブームになってから太陽光パネルの増産が続きました。まず、この時点で太陽光発電で生まれる電力以上の電力と膨大な地球資源を使用していることを忘れてはいけません。
さらに、太陽光パネルは約20年程度が寿命と言われており、今から20年後には使えなくなった太陽光パネルが大量に廃棄されると予想されています。当然、使えなくなった太陽光パネルは粗大ゴミとして埋め立て地に埋めるほかありません。
つまり、地球の海を汚す原因になっていくのです。太陽という自然のエネルギーを使うことから、太陽光発電は地球に優しいと思っている人が多いと思いますが、長期的な目で見れば、太陽光発電は地球を汚す原因となっているのです。
私が太陽光発電に反対なのは、これらの理由からなのです。
個人でも事業者でも、投資額に見合ったリターンが得られない
太陽光発電は、初期費用がかなり高額になります。年数をかけて使う場合には、結果的には費用を取り戻せるという文句で広まっています。
しかし、その年数まできちんと使えるかどうかわわかりません。今はどんどん増えていて、補助金が出たりして、得をしたように感じさせています。一般家庭の屋根や自治体の公民館の屋根、学校の屋上、企業や空き地にもどんどん広まっています。
今は良いかもしれませんが、災害が起きたときにはどうなるかわかりません。災害時など、電気が止まっている場合にたまっている電気が使えるので便利だと、電力会社のホームページに書かれていますが、災害時にその電気がうまく使えるのか、使ったことで火災が起きないか、私には疑問です。
雨風や年数が経って機械が消耗し、壊れたときの修理にも費用がかかりそうです。先がはっきり見えないのに勧めていいのかわかりません。私は、他の発電のほうがいいと思います。